不妊治療専門高度医療施設 仙台ARTクリニック 理事長 吉田 仁秋先生
- 日本生殖医学会認定生殖医療専門医
- 日本産科婦人科学会専門医
- 日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医
に最先端の不妊治療への取り組みについてお聞きしました。
はじめに
不妊に悩む夫婦に寄り添い、一人でも多くの方の子どもを持つ夢を叶える!
木村:吉田仁秋理事長、本日は仙台ARTクリニック様の取り組みについてお話を伺えてうれしく思います。
まずは同クリニックの概要と、不妊治療への姿勢を教えていただけますか。
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仙台ARTクリニック 理事長 吉田仁秋先生
吉田先生:当院は1998年に開院し、これまでに多くの不妊症患者さんに最適な治療を提供してきました。
不妊治療には一般不妊治療と高度生殖補助医療であるARTがありますが、患者さん一人ひとりの症状や年齢、希望に合わせて最善の方法を提案しているのが特徴です。
東北大学 医学部産科学婦人科学教室同窓会(佑坤会)佑坤褒賞 受賞
木村:吉田先生は、永年の功績をみとめられ、東北大学 医学部産科学婦人科学教室同窓会(佑坤会)より佑坤褒賞を受賞されたとお聞きしました。
東北大学大学院医学系研究科 周産期医学分野/婦人科学分野 同窓会(佑坤会)
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佑坤褒賞
吉田先生:はい、自分がやってきた仕事が、第三者に認められて本当にうれしいです。社会の為になったことは誇りです。
私が、不妊治療に取り組み始めた時代は、社会的に認知が進んでおらず、医師以上に患者様のご負担が大きかったと感じます。
今では、社会に浸透し、患者様が普通に来院されます。
1978年7月25日には、イギリスで世界初の体外受精児が誕生しました。当時は「試験管ベビー」と呼ばれて大きな衝撃を与えました。
東北大学医学部付属病院では、1983年10月に日本初の体外受精児が誕生しました。
日本の不妊治療の歴史が始まりました。
卵管性不妊症を対象に始まったART治療 注)でしたが、徐々に適応が拡大されました。
注)ART(assisted reproductive technology) 不妊治療を目的とした医療の事です。
1981年アメリカからスタートしました。
他の医療と違う点は、新しい生命を扱うという点です。
ART治療は、その後、顕微授精法や凍結融解胚移植など様々な治療方法が開発されました。
日本は、60ヵ国・地域中で体外受精の実施件数が第1位です。
世界有数の不妊治療大国と言われています。
2019年の体外受精件数は46万件で、世界第2位のアメリカ(2018年実績)の年間30万件を大きく上回っています。
また、子どものいない夫婦の約28%が不妊治療を経験しています。
東北大学は、日本の不妊治療のパイオニアです。
お陰様で関東を含め、東日本各地から当院へ来院されます。
日本に在住の外国籍の方も来院されます。
患者様の様々なご負担が少なくなり、本当に良かったと思います。
佑坤褒賞を機に益々世の中の為に仕事をしたいと思います。
吉田仁秋先生 経歴
【専門医/認定】
- 日本生殖医学会認定生殖医療専門医
- 日本産科婦人科学会専門医
- 日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医
【経歴】
1980年 獨協医科大学 卒業
1980年 東北大学医学部 産婦人科学教室入局不妊・体外受精チーム研究室へ
1991年 医学博士号取得
1991年 米国マイアミ大学 生殖内分泌学講座留学
1993年 竹田綜合病院産婦人科部長
1996年 東北公済病院医長
1998年 吉田レディースクリニック開設
2007年 吉田レディースクリニック ARTセンター開設
2008年 東北大学医学部産婦人科 臨床准教授(元兼任)
2016年 仙台ARTクリニック開設
所属学会及び役職
学会/組織名 | 役職 |
日本産科婦人科学会 | |
日本生殖医学会 | |
日本受精着床学会 | 常務理事 |
日本IVF学会 | 常務理事 |
日本生殖心理学会 | 常務理事 |
日本A-PART | 理事 |
日本レーザーリプロダクション学会 | 理事 |
日本がん・生殖医療学会 | 幹事 |
日本生殖発生医学会 | 評議員 |
日本卵子学会 | 功労会員 |
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吉田仁秋先生 オブジェ
生殖補助医療 ART(assisted reproductive technology)とは
木村:ART(assisted reproductive technology)とはどのような治療技術なのでしょうか?」
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吉田仁秋先生 生殖補助医療 ARTについて詳しく解説
吉田先生:ARTとは、体外受精や着床前診断、顕微授精など、高度な生殖補助医療技術の総称です。
不妊症の原因が重度だったり、一般不妊治療で妊娠に至らない場合にARTを検討します。
当院では国内有数の実績を誇る技術力と環境で、確かな治療をご提供しています。
仙台ARTクリニックの治療成績
木村:ARTの具体的な治療成績は如何でしょうか。
吉田先生:当院のARTの年間治療サイクル数は約1300例で、移植あたりの妊娠率は、凍結胚移植だと44%と新鮮胚より高い確率で妊娠に至ります。
また症例に応じて最新の着床前検査なども導入しており、確実な妊娠をサポートできるよう努めています。
一般不妊治療について
木村:一般的な不妊治療にはどのようなものがあるのでしょうか?
吉田先生:主なものとしては、タイミング療法、人工授精、そして排卵誘発剤や筋肉内注射などの薬物療法があげられます。
患者さんの年齢に合わせて、最適な方法を組み合わせて提案しています。
タイミング療法は排卵日を予測し、性行為のタイミングを計る比較的負担が少ない方法です。
人工授精は採取した精子を洗浄・濃縮したのち子宮内に注入します。
また、飲み薬や誘発剤の注射で排卵を促進することもあります。
高度生殖補助治療について
木村:高度な生殖補助医療技術であるARTについてもう少し詳しく教えていただけますか。」
吉田先生:代表的なARTが体外受精と顕微授精です。
体外受精は採卵した卵子と精子を体外で受精させ、発生した胚を子宮に戻す一連の治療法です。
一方の顕微授精は卵子に直接精子を注入する方法です。
当院では、ピエゾICSI(マイクロインジェクション)、ICSI-AOA(卵子活性化)など、最新技術を積極的に取り入れています。
また着床率向上のため、着床前胚染色体検査(PGT-A)も併せて実施しています。
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仙台ARTクリニック様 専門医陣
男性不妊外来について
木村:男性不妊は泌尿器科の先生(専門医)と連携を取り組みながら治療にあたっているとお聞きしました。詳しくお教え下さい。
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吉田仁秋先生 男性不妊治療について丁寧に解説
吉田先生:はい、男性不妊症も見過ごせない大きな課題です。
原因は精子の濃度や運動性、性腺機能障害、精子形成障害など多岐にわたります。
当院では男性不妊にも注力し、精密検査と適切な治療、カウンセリングを行っています。
木村:具体的にはどのような検査や治療を行うのでしょうか?」
吉田先生:精液検査、精巣・精巣上体エコー、ホルモン検査など実施しています。
原因に応じて、手術療法や体外受精を含むARTなども提案しています。
着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)について
木村:着床前に胚のスクリーニング検査を行うPGT-Aも重要な役割を果たすのでしょうか?」
吉田先生:はい、そのとおりです。PGT-Aは着床前の胚から5~10細胞を採取し、染色体の異数性をチェックする検査です。異数性がある胚を移植すると流産リスクが高くなるため、PGT-Aで正常な胚を選別することで着床率と妊娠率の向上が期待できます。
木村:それは有効な方法のようですね。PGT-Aの実績はいかがでしょうか?
吉田先生:当院では2019年からPGT-Aを導入しており、正常胚を移植した結果、高い妊娠率を達成しています。高齢の方や反復流産歴のある方においては、特に有用な検査だと考えられます。
PRPを用いた不妊治療について
木村:最後に、PRPという新しい治療法についても教えてください。」
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吉田仁秋先生 PRP:多血小板血漿について分かりやすく解説
吉田先生:PRPとは多血小板血漿(Platelet-Rich Plasma たけっしょうばんけっしょう)の略称です。
この治療では、患者さん自身の血液から遠心分離で血小板を濃縮し子宮内に注入します。血小板には着床を促進する増殖因子が含まれているため、着床率の向上が期待できるのです。」
木村:血液から採取した成分を注入するのですね。副作用の心配はありませんか?
吉田先生:自身の血液を使うため、副作用はほとんどありません。
PRP療法は2019年頃から注目が高まり、当院でも2021年から導入しています。
反復着床不全の患者さんや、子宮内膜の環境改善が必要な方などに有効でした。
妊娠率向上にも大きな期待が持てる安全な治療法だと考えられています。
専門スタッフによるカウンセリングの重要性
木村:長年の不妊治療は、夫婦にとって肉体的にも精神的にも大きな負担になると思います。
吉田先生:その通りです。不妊治療は心身へのダメージが大きく、継続は決して容易ではありません。
そのため当院では、治療に加えてカウンセリングにも力を入れています。
臨床心理師や不妊カウンセラーが患者さん一人ひとりの精神的ケアを行っているのです。
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仙台ARTクリニック様 専門医陣
専門医/認定医 一覧
(2024年5月14日現在)
医師の氏名 | 専門医/認定医 |
片桐未希子 | 日本産科婦人科学会専門医 |
日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医 | |
淵之上康平 | 日本生殖医学会生殖医療専門医 |
日本産科婦人科学会専門医 | |
品川真澄 | 日本産科婦人科学会専門医 |
西澤佳織 | 日本産科婦人科学会専門医 |
小林秀行 | 日本泌尿器科学会専門医、指導医 |
※非常勤 | 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 |
日本性機能学会専門医 | |
日本生殖医学会生殖医療専門医 | |
日本泌尿器内視鏡学会腹腔鏡技術認定医 |
スタッフ資格保有者数
(2024年5月14日現在)
【当院スタッフ資格保有者数】 | ||||
学会名 | 資格名称 | 人数 | ||
日本不妊カウンセリング学会 | 不妊カウンセラー | 7名 | ||
体外受精コーディネーター | 2名 | |||
日本卵子学会 | 生殖補助医療胚培養士 | 9名 | ||
日本がん・生殖医療学会 | がん・生殖医療ナビゲーター | 1名 |
木村:カウンセリングは治療の重要な一部なのですね。
吉田先生:はい、カウンセリングも治療の一部と考えています。
不妊に悩む方は自信を失いがちですし、夫婦の絆にも影響が出る場合があります。
医師と臨床心理師、そしてカウンセラーがチームを組み、全人的な支援を徹底しています。
心のケアを怠らず、丁寧な説明を続けることが何よりも大切だと考えています。
当院の「ラベンダーホール」では、茶話会の開催など患者様一人一人のためにコミュニケーションの機会を提供しています。
患者様同士のコミュニケーションは、精神的な安定、免疫力向上につながると考えています」
不妊治療の中で、免疫を高めることがとても重要です。
免疫を高めるために、当院では、ヨガやリラティス(リラックスとピラティスから成る当院オリジナルのプログラム)といった有酸素運動や、栄養指導などもお勧めしています
仙台ARTクリニック様のセミナーについて
木村:患者さんへの分かりやすい説明の機会もあるのでしょうか。」
吉田先生:はい、毎月1回程度、不妊治療に関する無料の公開セミナーを開催しています。
最新治療法の解説など、わかりやすい内容となっています。
木村:それは有意義な取り組みですね。初めて不妊治療を検討している方にも、具体的なイメージを持ってもらえそうです。
吉田先生:そうですね。セミナーを通して、不妊症への理解を一般の方にも深めていただきたいと考えています。
質疑応答の時間も設けており、スタッフ一同で丁寧に対応しています。
吉田先生:はい、そのように考えています
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仙台ARTクリニック様 培養室スタッフ
まとめ
木村:本日は大変貴重なお話を伺うことができました。仙台ARTクリニックでは、最新のART技術を最大限活用しつつ、専門家によるカウンセリングや丁寧な説明にも力を注いでいると理解しました。
吉田先生:不妊に悩む夫婦に寄り添い、一人でも多くの方の子どもを持つ夢を叶えたい。
そんな思いを胸に日々診療に努めています。
最先端の技術と知見を怠らず取り入れ、夫婦の強い味方でありたいと願っています。
木村:本日は貴重なお話、ありがとうございました。
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吉田仁秋先生 オブジェ
不妊治療専門高度医療施設 仙台ATRクリニック
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執筆:株式会社オンリーワン経営 代表取締役 木村淳【企業経営コンサルタント】【医療コンサルタント】
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Microsoft社 Bing Copilot
取材記事 Local medical media
過去の取材記事一覧ページです。ぜひお読みください。魅力的な医師(先生)、経営者の方々です。
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