【取材記事】社会福祉法人東北福祉会 せんだんの杜 施設長 松本 久様 

社会福祉法人東北福祉会 せんだんの杜

特別養護老人ホームリベラ荘

特別養護老人ホームリベラ荘(ユニット型)

はじめに

木村:本日は、社会福祉法人東北福祉会 せんだんの杜の松本久施設長にお話を伺います。

せんだんの杜は、仙台市で高齢者福祉を中心に幅広いサービスを提供しているとお聞きしています。

松本施設長、よろしくお願いいたします。

松本:こちらこそよろしくお願いいたします。

本日は、せんだんの杜の活動についてお話しできることを嬉しく思います。

社会福祉法人東北福祉会 せんだんの杜の歴史

木村:まず、せんだんの杜の歴史についてお聞かせください。

松本:はい、せんだんの杜は1996年(平成8年)に社会福祉法人東北福祉会によって開所しました。

当時から、高齢者の方々が安心して暮らせる環境づくりを目指してきました。

木村:設立から約30年近く経ちます。

その間、どのような変化がありましたか?

松本:社会の高齢化に伴い、当社のサービスも拡大・多様化してきました。

当初は高齢者介護が中心でした。

現在では地域支援や子育て支援など、幅広い世代に対応しています。

特別養護ホーム リベラル荘について

木村:せんだんの中でも、特別養護老人ホーム リベラ荘は、重要な施設だと伺っています。

その歴史を教えていただけますか?

松本:はい、リベラ荘は、せんだんの杜の中核施設です。

介護保険制度の中で、特別養護老人ホームは、寝たきりや認知症などにより、常時介護を必要とする方が、入所できる施設です。

施設内では、

入浴や排せつ、食事などの介護

日常生活のお世話

機能訓練

健康管理 等生活全般の介護サービスを提供しています。

開設当初から運営している施設です。

「リベラ」とは、エスペラント語で「自由」を意味します。

名前に込められた思いのもと、入居者の「自由」で快適な暮らしを可能にしてきました。

木村:リベラ荘には従来型とユニット型があると聞きましたが、その違いはどんなことでしょうか?

松本:従来型は大きな居室で複数の方が生活するスタイルです。

定員54名 多床室39室=4名×9室 個室は18室です。

一方、ユニットタイプは個室を中心です。

入居者の方は、より家庭的な雰囲気の中で生活しております。

どちらも、入居者のニーズに合わせて選択できます。

特別養護ホーム リベラ荘、リベラ(ユニット型)の特長

木村:リベラ荘の特長について、もう少し詳しくお聞かせください。

松本:はい、リベラ荘では、入居者がこれまでの生活スタイルを継続できるよう心がけています。

例えば、「お茶の会」を開いています。

食事やテレビ視聴、おしゃべりなど、それぞれのペースで過ごせる空間を用意しています。

木村:具体的にどのようなサービスや催しを実施していますか?

松本:特徴的なものを挙げますと、まず「ライブチキン」があります。

これは、コックが入居者の目の前で天ぷらや厚焼き玉子を調理します。

できたての食事を提供するサービスです。

「ホテルのビュッフェのようだ」と大好評です。

「お茶の会」については、裏千家の心得のある職員による本格的なものです。

この茶会は、定期的に開催しています。

お誕生日会や歓迎会なども行っています。

季節の行事も大切にしています。

木村: 認知症サービスはありますか?

松本:はい、「午後の音楽カフェ」という認知症カフェを毎月開催しています。

生演奏を楽しみ、認知症に関する情報を学んだりする場です。

地域の方々も参加でき、交流の場としても機能しています。

家族のように過ごしてもらう

木村:比較的自由なヘアスタイルや服装ですが?制限はありませんか?

松本:はい。施設名の由来「リベラ」=自由を体現しています。

私も含めてスタッフは、入所者様・利用者様からみると「孫」や「ひ孫」と同じ年齢です。

自宅で孫やひ孫と一緒に過ごしているように感じてもらいたいと思っています。

ですから、ヘヤースタイルや服装は、自宅のお孫さんやひ孫さんと同じようにしています。

ご自宅で24時間 ネクタイやスーツを着た家族は滅多にいないと思います。(笑い)

役職の呼称についても、上下関係なく「さん」付けです。

木村:そうですね。先ほども松本施設長の上司に方(とても偉い方)に「〇〇さん」と言っていてビックリしました。

ヘヤースタイルも個性的な方が多いですね!

例えば、ピアスもOKですか?

松本:はい、そうです。基本的な介護技術や社会人としてのマナーをもって接することが出来れば、お孫さんやひ孫さんと同じように過ごしてもらいたいと考えています。

スタッフもそのことを十分に理解して仕事にあたっていると思います。

初めて面会にくるご家族の方から見ると、誰がスタッフで誰が本当のお孫さんなやご家族なのかわからないと思います。

ネームプレートを着用してとか、ジャージのようなユニフォームに名前を刺しゅうしてとかのご要望もありました。

その他様々なご要望を頂戴しましたが、ご家族の方にも入所者様、利用者様優先に「リベラ」=自由にご理解をしてもらいました。

木村感想:確かに、他の施設とは雰囲気が違いスタッフは家族のように接しているように見えます。

木村:松本施設長 おいくつですか?(2024年7月時点)

松本:44歳です。

木村:お若いですね!

松本:でも、この施設のスタッフの平均年齢は50歳です。

10代のスタッフから70代 2名まで勤務しています。

当施設に見学に来た方は異口同音に「スタッフは若くていいですね」と言います。

服装やヘアスタイルが家族のような「カッコウ」なので、そのように見えると思います。

スタッフの採用や育成について

木村:服装やヘアスタイルばかりではなく、施設の雰囲気が、とても自由闊達に感じました。

しかもスタッフのスピード(動き)が早いです。

スタッフの採用や育成で力(ちから)を入れている点について教えてください。

松本:

採用についてお話しします。

採用については、介護・福祉業界と一緒であると感じています。

近年、介護施設を始めとする福祉関係に就労する方が少なくなっています。

定期的に養成校等出身者を年度替わりに新規採用していました。

しかし、定期採用では、利用者支援のマンパワーが不足することもあります。

当法人では、

  • ハローワーク経由での募集を行っています。
  • 職員からの紹介制度等などで就職祝い金制度等を整備してきました。
  • その他、広く人材獲得のための方法を取り入れています。
  • また法人母体である東北福祉大学の各学部から、介護職員としてアルバイト学生を多く採用しています。若いマンパワーの活用もしております。

松本:

職員の育成についてお話しします。

職員育成は、先輩職員、上司によるOJTが基本です。

実務で使える内部研修を定期的に実施しています。

職位階層別の研修会を定期的に実施しています。

職位階層別研修は、東北福祉会の全拠点メンバーが集合して行っています。

組織的として人材育成に努めております。

特にスピード(動き)について教育していることはないですよ!(笑い)

スタッフの負担軽減について

木村:介護の仕事は、スタッフにとって体への負担が大きい業種だと思います。

スタッフの負担軽減について教えて下さいませんか?

松本:2024年7月 厚生労働省 労働局の方がお見えになりました。

当施設は、介護施設として初めて「Safe Work ゼロ災 MIYAGI」へ登録しました。

『Safe Work ゼロ災 MIYAGI」とは、「新たな「SafeworK向上宣言」を実施することにより、事業場等における労働災害防止はもとより、労働者一人ひとりが安全で健康に働くことができる職場環境の実現に向けた取組を更に促進する』ものです。

かぎ『』内 厚生労働省 宮後労働局引用

木村さんもご承知のように、介護は、労災が多い業種です。

キッカケは、SAFE コンソーシアム 職員で作る転倒防止ハザードマップに由来します。

職員スタッフの取り組みで、「Bronze」を受賞しました。

さらに発展させ、2024年に「Safe Work ゼロ災 MIYAGI」に申請しました。

おじいちゃん、おばあちゃん(入所者)をお世話する家族(スタッフ)も、労災等のケガがなく生活することが重要と判断しています。

スタッフも「家族」です。

スタッフ全員の協力を得て取り組んでいます。

厚生労働省 宮城労働局

セーフワーク向上宣言 Safe work ゼロ災MIYAGI|宮城労働局
宮城労働局では、Safe work ゼロ災MIYAGI(セーフワークゼロ災宮城)をキャッチフレーズに、事業場における安全意識の高揚を図る取組みを展開し、セーフワーク向上宣言運動をスタートさせます。

その他の負担軽減もご覧ください。館内を移動しましょう!

見守りカメラによるスタッフの精神的負担軽減にも取り組んでいます

松本:ここがセンター(中央監視モニター)です。

この映像は、入所者様の居間(リビング)です。

働いているスタッフは、スマホで同じ画面を見ることができます。

個室のケアに入っている際、居間(リビング)で過ごしている方の状態を確認することが可能です。

※写真 モニター画面の個人名は「ぼかし」を入れ加工しています。

居間(リビング)確認によって、スタッフの精神的負担軽減につながっています。

また、インカムを着用しており、相互に連絡し合って介護業務にあたっています。

係長のインカムです。

※インカム以上に髪が個性的です。

係長 ありがとうございました。

厚労省は平成30年(2018年)より、介護ロボットの開発・普及体制強化に取り組んできました。

当施設も、早い段階から見守りカメラの導入に取り組んできました。

右のモニターが、入所者様の個室映像です。

※写真 モニター画面の個人名は「ぼかし」を入れ加工しています。

A.I. Viewlife(エーアイビューライフ)様のシステムを導入しています。

木村:素晴らしいですね。ありがとうございます。

社会福祉法人東北福祉会 せんだんの杜の関連施設

木村:せんだんの杜には、様々な施設があると聞いています。

それぞれについて簡単に紹介いただけますか?

松本:はい、まず、地域包括支援センターがあります。

事業内容を紹介します。

「国見ケ丘地域包括支援センター」は、吉成・中山中学校区で暮らす65歳以上の方の、「保健」「医療」「介護」などの相談を受けるセンターです。

ご本人はもちろんのこと、ご家族や地域住民の皆様のご相談をお受けします。

仙台市から事業委託を受けた公的な相談機関です。

テレビ電話で体操教室・・・テレビ電話を使用し、ご自宅に居ながら足腰とお口と呼吸の体操に参加いただけます。

テレビ電話でモヤッとカフェ・・・認知症・介護カフェをテレビ電話で行います。

ものわすれのお話を聞き、グループに分かれてフリートークします。

テレビ電話で作って食べる栄養教室・・・テレビ電話で、とても簡単な料理と栄養のお話を聞いたりしながら、飲食、おしゃべりをします。

包括圏域会議・・・地域のみなさんと住み続けられる地域づくりのために、町内会・社会福祉協議会・民生委員等にお集まりいただき、話し合いをします。

ケアマネージャー対象のサロン・・・各居宅介護支援事業所のケアマネージャーさんとサロンを開催し、勉強会や事例検討を行っています。

ショートステイは(短期入所生活介護)は、短期間宿泊していただけるサービスです。

事業所は仙台市青葉区国見ケ丘のせんだんの杜建物内にあります。

自宅で生活されている高齢者の方が、普段通りの暮らしが送り続けられるよう介護や生活支援等をいたします。

皆様に楽しんでいただける余暇活動をたくさんご用意してお待ちしております。

ケアハウス「フェリコ館」は、自立した生活が可能な高齢者向けの住宅です。

フェリコ館のフェリコは、エスペラント語で「幸福」を意味しています。

日々穏やかに生活されることを願って命名しました。

生活は、ご自宅と同じように外泊や外出が自由です。

介護保険制度を利用しながら生活を送ることができます。

家事・介護などの生活に必要な相談やサービスを提供いたします。

居宅介護支援では、ケアプランの作成や関係機関との連絡調整を行います。

介護が必要な方が住み慣れた地域での暮らしが続けられるように、困りごとなどの相談をお受けします。

お身体の状況や生活環境、介護をしている方のご負担、不安などもお聞きします。

必要な支援が受けられるようにケアプランの作成、関係機関との連絡・調整をいたします。

サテライト事業所は、地域に密着したものです。

自立援助ホームは、自立した20代の若者をサポートする施設です。

最後に、子育てセンターでは、子どもたちの健やかな成長を支援します。

おとなと子どもが様々な体験を通して喜びや悲しみを共感し合います。

ともに育ち合うことのできる「もうひとつのおうち」です。

同じ年齢の子どもだけでなく、 異年齢の子どもたちとの交流も行います。

隣接する高齢者施設のご利用者との交流などを通し、様々な世代の人たちと触れ合うことが出来ます。

子どもたち自身が“生きる力”を育んでいくことができる保育園を目指しています。

木村:実際に幅広い業態がされているのですね。

特に力を入れている分野はありますか?

松本:そうですね。私たちは「地域包括ケア」の実現に力を入れています。

高齢者だけでなく、子どもや障がいのある方を含め、地域全体で支え合う社会づくりを目指しています。

また、子育て支援センターの説明でふれたように高齢者施設との交流も行っており、世代間交流にも力を入れています。

まとめ

木村:最後に、せんだんの今後の展望についてお聞かせください。

松本: 変革が進む中で、私たちの役割はますます重要になってきています。

都市、地域のニーズに合わせてサービスを拡充し、誰もが安心して暮らせる地域づくりに貢献していきたいと思います。

また、デジタル技術の活用など、新たな取り組みも積極的に導入し、より効果的なサポートを提供していく予定です。

木村:本日は貴重なお話をありがとうございました。

せんだんの杜の多岐にわたる活動と、地域に根ざした福祉への取り組みがよく分かりました。

松本:こちらこそ、お話しする機会をいただき、ありがとうございました。

これからも地域の皆様と共に、より良い福祉サービスをご提供してまいります。

執筆・撮影:株式会社オンリーワン経営 木村淳 経営コンサルタント/医療コンサルタント

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執筆:株式会社オンリーワン経営 代表取締役 木村淳【企業経営コンサルタント】【医療コンサルタント】


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消費者庁 「インターネット広告におけるガイドライン」に基づき活動しています。

 

引用:消費者庁 インターネット広告におけるガイドライン等の取り組みとステルスマーケティング対策に関する考え方について

https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/meeting_materials/assets/representation_cms216_221006_02.pdf

 

 

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