vol86.中小企業の壁(1)

中小企業が中堅企業に脱皮できない壁があります。
1.事業領域の拡大が出来ない(戦略不在)
2.ルールによる経営が出来ない
3.温情人事の経営
4.税金を払うよりも、誤魔化しにエネルギーを使う
5.月次決算、部門損益を経営に活かさない!
共通の5つをクリアーすることが重要です。
1.事業領域の拡大が出来ない(戦略不在)
 ニッチな事業、狭いエリア№1は基本戦略です。
 ここから転換できず、もがき苦しみます。
 多くの原因は、
  (1)トップが幹部を育成できない=権限委譲できない
  (2)戦略まで考えが至らず、その場、その場で対応する
  (3)長期的視点、もう一段高い視点での判断が出来ない
 トップ自身の問題です。
2.ルールによる経営が出来ない
  社長が憲法なので、場当たり的にルールを変えます。
  社員は、社長が決めたのだから・・・・
  頻発すると、ルールを守ることをやめます。
  トップは悪気がないのですが、社長自身がルールを勝手に変える
  ルールを作っておきながら、自ら破る!
  組織は、自然と腐っていきます。
  ルールは、よく話し合い決めます。
  決めたルールは、社長と言えども、決定機関を経ずに破ってはいけません。
  ルールによる経営の率先垂範が中小企業脱皮の条件です。
3.温情人事の経営
  古参社員に有利な人事をします。
  言葉では、実力主義といいながら
  「ルールを破る」幹部、率先垂範出来ない幹部をそのままの役職、
  上位の役職、はたまた役員への登用をしてしまいます。
  この温情人事が中小企業の中小企業たる所以です。
  このことを指摘すると、「人財がいない・・・・」と嘆きます。
  本当に人財を求めるのであれば、古参幹部の登用は止めることです。
4.税金を払うよりも、誤魔化しにエネルギーを使う
  税金を適法、適切に払い、内部留保を充実させることです。
5.月次決算、部門損益を経営に活かさない!
  月次決算が〆後5日以内にでて当然です。
  月次決算を求めない社長の問題です。
  部門損益を求めないことも社長の問題です。
  儲けの源泉を適確に掴み対策を打ちましょう!
(次号につづく)
 

タイトルとURLをコピーしました