地域を支える訪問介護サービスの未来へ:人材確保と経営安定化のための支援事業が始まります
高齢化が進む現代において、住み慣れた地域で安心して暮らし続けるための在宅介護サービスの重要性はますます高まっています。しかしながら、訪問介護サービスを提供する事業所においては、人材不足が深刻な課題となっており、サービスの提供体制の確保が急務となっています。
このような状況を踏まえ、厚生労働省老健局長より通知 された「訪問介護等サービス提供体制確保支援事業」が、令和6年12月17日から適用されることになりました。本日は、この重要な事業の目的、内容、そして活用方法について詳しく解説いたします。
本事業の目的:安心して働き続けられる環境と安定した経営の実現
本事業は、訪問介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護(以下「訪問介護等」という)サービス における人材確保体制の構築と、事業所の経営改善を支援することを目的としています。
地域の特性や事業所の規模等に応じたきめ細やかな支援を通じて、訪問介護等サービスの担い手を確保し、経営の安定化を図り、最終的には地域における必要な在宅介護サービスの提供体制を確保することを目指します。
実施主体と対象事業所
本事業の実施主体は、原則として都道府県となります。ただし、地域の実情に応じて、**市区町村(指定都市・中核市を含む)**が実施主体となることも可能です。
また、事業の全部または一部は、社会福祉法人、一般社団法人、特定非営利活動法人、その他の都道府県等が適当と認める民間団体に委託できるものとされています。
本事業の対象となる事業所は、以下の通りです:
- 訪問介護事業所
- 定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所
- 夜間対応型訪問介護事業所
主な事業内容:人材確保と経営改善を強力にサポート
実施主体は、以下の事業を実施することができます。なお、委託により実施する場合は、受託事業者と十分に協議のうえ、事業内容が決定されます。
1.人材確保体制構築支援事業
事業所における研修体制の構築や、職員が安心して働き続けられる環境整備を支援します。また、中山間・離島等地域の特性や事業所規模等に応じた人材確保を推進するため、以下の経費を対象に支援が行われます。
ア.研修体制の構築の支援
- ホームヘルパー希望者の裾野を拡大し、経験の浅いホームヘルパーでも安心して働けるよう、事業所が行う研修計画の作成などを支援します。
- 【対象経費の例】介護人材の資質向上や定着促進に資する研修カリキュラムの作成・見直し、キャリアアップの仕組みづくり、介護職員のスキルアップ研修受講費用など。
イ.中山間地域等・離島等地域における採用活動の支援
- 中山間地域等 や離島等地域 に所在する事業所が、当該地域外の求職者に対して採用活動を行う場合に、地理的条件等により発生する経費を支援します。
- 【対象経費の例】離島等地域の事業所でのインターンシップ受け入れにかかる滞在費、中山間地域等の事業所が都市部等で開催される合同説明会への出展費用など。
ウ.経験年数が短いホームヘルパー等への同行支援
- 経験豊富なホームヘルパーが、一定期間、経験の浅いホームヘルパーや未経験の介護職員等に同行し、技能・技術向上のための指導を行う取組を支援します。
- 同行回数や期間は、個々の状況に応じて事業所が適切に判断します。
エ.その他人材確保体制構築に必要な支援
- 上記以外にも、人材確保体制構築のために有効であると実施主体が認めた取組を支援します。ただし、他の補助金等の対象となる支援は除きます。
2.経営改善支援事業
事業所における経営基盤の強化や経営状況の改善等を支援するため、以下の経費を対象に支援が行われます。
ア.経営改善の支援
- 実施主体が、管内事業所の経営基盤強化や経営状況改善、各種加算の新規取得支援などを目的として、専門家(コンサルタント事業者や社会保険労務士等)と契約し、巡回派遣するための経費を支援します。
- 事業所が個別にコンサルタント事業者等へ委託したり、事務作業を行うための臨時職員を雇用することも可能です。
イ.登録ヘルパー等の常勤化の促進の支援
- ホームヘルパーの雇用の安定化を図るため、登録ヘルパー等(勤務日や勤務時間が不定期な登録ヘルパーや非常勤のホームヘルパー)の常勤化を促進するために要する経費を支援します。
- 【対象経費の例】登録ヘルパー等が常勤雇用を希望する場合の賃金等の差額、登録ヘルパー等の離職に伴い新たに常勤ヘルパーを雇用する際の賃金等の差額など。
ウ.小規模法人等の協働化・大規模化の取組の支援
- 小規模な法人を中心とした複数の法人による事業者グループ が、人材育成や経営改善に向けて相互に協力して行う取組を支援します。
- 【対象法人の要件】1法人あたり1事業所、月の延べ訪問回数が平均200回以下、常勤換算職員数が平均5人以下、または全ての事業所が中山間地域等・離島等地域に所在する法人を1つ以上含む必要があります。
- 【対象経費の例】人材募集や一括採用、合同研修、従業員の職場定着や魅力発信、人事管理や福利厚生等のシステム共通化、共同購入、ICTインフラの整備など。
エ.介護人材・利用者確保のための広報活動に関する支援
- 事業所が行うホームページの開設・改修、広報宣材(リーフレット、チラシ等)の作成・印刷等の広報にかかる経費を支援します。
オ.その他経営改善に必要な支援
- 上記以外にも、経営の安定化のために有効であると実施主体が認めた取組を支援します。ただし、他の補助金等の対象となる支援は除きます。
補助基準額:支援内容に応じた上限額
本事業の補助対象となる事業所ごとの補助額は、上記の人材確保体制構築支援事業と経営改善支援事業のそれぞれの内容ごとに、実際の支出額と以下の補助基準額を比較して、少ない方の額となります。
(1)人材確保体制構築支援事業
- 研修体制の構築の支援:1事業所当たり 10万円
- 中山間地域等・離島等地域における採用活動の支援:1事業所当たり 30万円
- 経験年数が短いホームヘルパー等への同行支援:
- 中山間地域等・離島等地域に所在する場合:30分未満 3,500円/回、30分以上 5,000円/回(経験の短いヘルパー1人につき30回まで)
- 上記以外に所在する場合:30分未満 2,500円/回、30分以上 4,000円/回(経験の短いヘルパー1人につき30回まで)
- その他人材確保体制構築に必要な支援:1事業所当たり 実施主体が必要と認める額
(2)経営改善支援事業
- 経営改善の支援:
- 実施主体がコンサルタント事業者等を派遣する場合:1事業所当たり 30万円
- 事業所が個別に事業を実施する場合:1事業所当たり 40万円
- 登録ヘルパー等の常勤化の促進の支援:常勤化する登録ヘルパー等1人につき 1月当たり 10万円(3か月まで)
- 小規模法人等の協働化・大規模化の取組の支援:
- 対象法人の要件(エ)に該当する法人を含む場合:1事業者グループ当たり 200万円
- 対象法人の要件(エ)に該当する法人を含まない場合:1事業者グループ当たり 150万円
- 介護人材・利用者確保のための広報活動に関する支援:1事業所当たり 30万円
- その他経営改善に必要な支援:1事業所当たり 実施主体が必要と認める額
申請手続きと留意事項
補助金の申請を希望する事業所は、当該事業所の所在地の都道府県等に対して申請を行います。複数の事業所を有する法人の場合は、同一の実施主体の都道府県等に所在する事業所分について、一括して申請することができます。
また、本事業による補助と、他の補助金等の対象となる支援を重複して受けることはできませんのでご注意ください。
本事業に必要な経費については、別途定める交付要綱により、予算の範囲内で国庫補助が行われる予定です。
おわりに
今回の「訪問介護等サービス提供体制確保支援事業」は、地域における訪問介護サービスの持続可能性を高めるための重要な取り組みです。各都道府県・市町村におかれては、本事業に積極的に取り組まれるようお願い申し上げます。
この情報が、訪問介護サービス事業所の皆様にとって、人材確保と経営改善に向けた一助となれば幸いです。詳細な情報や申請方法については、管轄の都道府県・市区町村にお問い合わせください。
厚生労働省HP▼▼▼
厚生労働省 PDF 訪問介護等サービス提供体制確保支援事業の実施について▼▼▼
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001406657.pdf
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2025年5月21日 10:00~ CareTEX仙台様 夢メッセみやぎ 講演します
テーマ:デイサービスの収益アップ必勝法! ~ケアマネとの関係作りと収益の柱づくり~

一般社団法人仙台市医師会 厚生部様 医療機関経営対策セミナー 出講しました
テーマ:「【2025年 最新】 看護師・スタッフが辞めない職場づくりと人材確保の成功方法」

執筆者:株式会社オンリーワン経営 代表取締役 木村淳
執筆者:株式会社オンリーワン経営 代表取締役 木村淳
企業経営コンサルタント、医療コンサルタント、WEBコンサルタント、AIコンサルタント
医療分野は、5000名規模の医療法人グループと20年超の継続契約。
西暦 | 月 | 職種・所属・業務内容・その他 |
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1986(昭和61)年 | 4 | 株式会社タナベ経営入社能力開発部所属(現在タナベコンサルティンググループ 東証プライム) 新人賞、事務局優秀賞、努力賞、敢闘賞等社内表彰を受ける。 ) ) |
1997(平成9)年 | 4 | 同社経営協力部課長 経営協力部(経営指導・コンサルティング部門)にて、経営診断、調査、経営協力に取り組みます。 |
1998(平成10)年 | 4 | 同社 経営協力部部長代理(当時 34歳) |
2000(平成12)年 | 4 | 同社 東北支社長(当時 36歳 最年少支社長) |
2004(平成16)年 | 3 | 同社 退社(40歳の独立を目的とし退社)6ヶ月間創業準備を行います。 |
2004(平成16)年 | 9 | 株式会社オンリーワン経営を創業し代表取締役に就任する。2007年(平成19年)中小企業基盤機構経営支援アドバイザーに従事。 |
2019(令和元)年 | 9 | ノーコード・ロコードアプリを活用した業務改善コンサルティング開始 |
2021(令和3)年 | 2 | YouTubeセミナースタート |
2023(令和5)年 | 4 | ノーコード・ロコードアプリを活用した業務改善コンサルティングをバージョンアップ。「スマホ×アプリ×楽しいマッチング×褒め×見える化」コンサルティング実施。 |
2023(令和5)年 | 7 | SNSマーケティングコンサルタント。SNSマーケティングコンサルタント。ゼロからスタート。SNS初任者・新任担当者に向けた情報発信。後にWEBへ拡大。 |
2024(令和6)年 | 2 | 生成AIについて情報発信開始 Googleクチコミ対策、SEO対策、MEO対策、JEO対策、リアルなクチコミ対策の情報発信開始 クリニック・病院に特化した集客/集患=Googleビジネスプロフィール対策=MEO対策コンサルティングスタート。 【医師】を最大のコンテンツと偏見集客/集患=Googleビジネス特典対策=MEO対策を行う。 【取材記事】を「Local Medical Media & Local Media」として優良な取材記事を発信します。 |
講師の資格研修履歴
西暦/和暦 | 内容 |
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1999年(平成11年) | ISO9000審査員研修コース修了 |
2000年(平成12年) | ISO14001審査員研修コース修了 |
2000年(平成12年) | ISO27001(ISMS)差分審査準備完了コースコース |
2004年(平成16年) | 移行型ISMS審査員コース修了研修(情報セキュリティマネジメントシステム情報セキュリティー分野) |
2006年(平成18年) | ISO/IEC20000審査員コース修了 |
2006年(平成18年) | SAP内部ソリューションコンサルタント |
2010年(平成22年) | 「LCA(ライフサイクルアセスメント)トレーニングコース終了(ライフサイクルアセスメント:カーボンフットプリント関連)」 |
2011年(平成23年) | BS25999導入実践コース終了(BCPに関する規格) |
2012年(平成24年) | FSMS(ISO22000)審査員コース終了(食品安全マネジメントシステム) |
2019年(令和元年) | Cloud University※ スペシャリスト編修了研修 |
2019年(令和元年) | クラウドユニバーシティ ※アプリデザイナー編修了研修※サイボウズクラウドサービスの研修 |
2021年(令和3年) | 70%単独で動画・動画編集をマスターしました。残り30%は後藤先生、鈴木先生、小野先生のご指導です。 |
2024年(令和6年) | WEB、SNS集客・集患に関する知識を発信スタート。 生成AI:ChatGPT、Gemini、Claud3、Genspark、Perplexity、Bing、AISEO、Mapify等に関する情報発信スタート。 |
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