スマホ対応のデータベースアプリの導入が注目されています
工場の製造機械のメンテナンス能力向上が求められています。
メンテナンス能力向上によって得られるものは、稼働率向上、利益向上です。
スマホ対応のデータベースアプリの導入が、簡単で使いやすい管理体制を構築する「道具=ツール」として、注目されています。
従来の紙記録やエクセルシートからの脱却が可能となります。
スマホ対応のデータベースアプリは、生産ラインのメンテナンス作業を効果的に行うことができます。
※紙やエクセルシートとの比較です
スマホ対応のアプリ導入のポイントをご紹介します
「使いやすさ」とは?
まず、重要なポイントは、使う社員スタッフにとって「使いやすさ」が重要です。
「使いやすさ」とはスマホの社内普及率でした。
結論、使う社員スタッフにとって「使いやすさ」とはスマホの社内普及率でした。
計算式:会社支給のスマホ台数÷正社員+パート+派遣社員=スマホ普及率
X社のA工場、B工場、C工場の事例です。
【前提条件1】は
A・B・C工場同時に、PC・タブレット・スマホ対応の「チャット」アプリを導入しました。
同じものです。
業界でも評判の使いやすいアプリです。
導入実績企業も「千社」単位です。
サポート体制、セキュリティー対策も業界標準レベル以上です。
※「チャット」コミュニケーションが得意です。
【前提条件2】は
A・B・C工場のプロジェクトは、5Sプロジェクト、メンテプロジェクト、稼働率向上プロジェクト等共通しています。
同じX会社です。コミュニケーション内容は同じです。
【前提条件3】は
A工場は、スタッフに対する会社支給スマホ40%超
B工場は、スタッフに対する会社支給スマホ30%未満
C工場は、管理職のみ 約10%
【結果】は
A工場は、既存の5Sプロジェクト、メンテプロジェクト、稼働率向上プロジェクト等、議論が活発になりました。
グループLINEのような感覚で使います。
会議やミーティングを待たずに、様々チャレンジして、結果を共有化しています。
PDCA管理からOODAループへ変化したような感覚です。
B工場は、導入前、導入後 ほとんど変化がありませんでした。
かえって、既存の議事録管理とアプリ管理で二度手間になりました。
C工場は、導入前、導入後 変化なし。
PC・タブレット・スマホ対応の「チャット」利用率10%未満、3ケ月後利用率0%
既存の紙とPCエクセル管理のままでした。
「データベース」3本アプリ比較意見数もスマホ普及率に比例しました
スマホ対応の「データベース」アプリ導入も同じスマホ普及率でした。
多くのアプリにお試し期間が設定されています。
3種類のデータベースアプリを「お試し利用」しました。
「チャット」アプリ導入と期間をおいて試しました。
A工場が一番アクセス数、お試し入力数が多くなりました。
アプリ3本比較でも、メリット・デメリット意見が多く出されました。
A工場 3桁近い意見件数
B工場 2桁の意見件数
C工場 1桁の意見件数
そもそも、使える台数、一人当たりの使える時間が少ないので当然の結果です。
3種類のデータベースアプリから1種類に導入を決めました。
スマホ「データベースアプリ」成功ポイント 普及率40%超
X社のA工場、B工場、C工場の事例です。
その後、カイゼンBeforeAfter、メンテBeforeAfter用に「データベース」アプリを導入しました。
前に述べた「チャット」アプリと「データベース」アプリも同じ結果となりました。
前提条件3=スマホの普及率
A工場は、スタッフに対する会社支給スマホ40%超
B工場は、スタッフに対する会社支給スマホ30%未満
C工場は、管理職のみ 約10%
工場のDX化の成功ポイントは
スマホの普及率40%超です。
社員スタッフ数には、派遣社員等も含まれています。
固定電話にように、各ラインの所定の場所に、スマホ各1台設置すると更に効果が増しました。
生産業務でラインスタッフ、派遣社員スタッフは、スマホの利用は少ないです。
しかし、
事務所や離れた管理監督職との電話を使ったコミュニケーション
チャット=グループチャット コミュニケーション
写真動画を使ったコミュニケーション
が可能になりました。
スマホの普及率が、DX成功のポイント
以上の結果から、今回の前提条件3項目では、アプリの違いがあっても、スマホの普及率がDX成功のポイントとなりました。
・40%超
・昔の固定電話代わりに、所定の場所に各1台(スマホ)設置
がDX成功のポイントです。
スマホ代と時間当たりの労務費比較 隠れたコストをみましょう!
スマホの普及率がDX成功のポイントと話をすると
「わが社では何台必要だ。〇台。月額〇万円。高いなー」と答えが返ってきます。
【回答】安いです。
【理由と計算方法】
2023/5現在 派遣社員の料金と比較してください と回答します。
派遣社員の料金は2,000円/時間程度です。
※1.業種と地域によって、若干の差があります
※2.地方でも、自動車、半導体、大手の製造工場等積極求人あるところは、東京都より高い場所があります。
地方だから低いは全業種全地域であてはまりません。
夜間割増等考慮すると2,500円/時間超です。
正社員の1時間当たりの労務費計算結果も、2,000円から3,000円です。
メンテ力不足によりトラブル由来の停止時間が1時間発生していました。
1時間の手待ち人数は10名です。
2,000円×10名=20,000円。
原材料の廃棄ロス、作り直し、作り直しに伴う労働時間、
作り直しに伴うエネルギーコスト
1時間の手待ち人数は10名は、直接間接含め数万円の費用になります。
10台のスマホの月額使用料(機種代含め)が安いです。
※1.1ヶ月のチョコ停累計時間、その間の手待ち時間と累計労務費 隠れたコストでスマホが買えます。
スマホ代は捻出可能です。
※2.2023年10月 最低賃金が更にUPします。全国の区分も変更になります。社会保険料厚生年金負担も変わります。結果投資判断の基準額を2,500円/時間~3,500円/時間にしておきましょう。
※3.単価の高い業界業態は、独自に計算してください。7,000円/時間~10,000円/時間以上にると思います。
アプリの使いやすさが、DX成功のポイント
次にデータベースアプリの使いやすさを検証しました。
結論は、
1.PC、タブレット、スマホ(アンドロイド、アイホン)対応であることです。
管理職は、事務所でPCで確認です。
私もそうですが、老眼(遠視)とキーボード世代は、PCで大型画面が一番です。
若い社員スタッフは、スマホで、入力、検索、確認です。
※「マルチデバイス対応」と記入があるものです。
PC、タブレット、スマホ(アンドロイド、アイホン)対応が「優先」です。
2.社員スタッフが直感的に操作できることが求められます。
特に、スマホは、親指入力が可能なことです。
私から見ると、親指入力は「直感的操作」です。
写真撮影が気軽にできることです。
現場のBeforeAfterで使います。
3.日時、箇所、写真BeforeAfterをデータベース化が可能なアプリが最適です。
4.わかりやすいシンプルなデザインで、作業の効率化を図るための機能がとにかく重要です。
5.社員スタッフは、スマホやタブレット、PCアプリにアクセスし、データの入力や閲覧、報告書作成などを行うことができます。
別のY工場で、アプリ導入1ヶ月後 アンケートを実施しました。
その中で興味深かった回答は、
現場のBeforeAfterにスマホアプリを導入してから「デジカメの行方不明が減った」と回答がありました。
思わず「う~ん」と唸りました。
別のZ工場の回答では
スマホをたくさん支給してくれと切実に訴えかけられました。
S社においても、データベースアプリを導入しました。
前の事例X社と似ています。
(検証の為の3条件設定やデータ記録は取得していませんでしたが)
ノーコードアプリ、ローコードアプリを選択
ノーコードアプリ、ローコードアプリを選択しました。
複数会社・工場でノーコードアプリを作り始める人の共通点は、エクセル関数常連者&ゲーム大好き者でした。
私の感覚(個人の感想)かもしれませんが、
・エクセルの関数を5~10個程度日常的に使える人(SUM関数除く)
・エクセルのIF関数を日常的に使える人
・ゲームが好きな人
は、ノーコードアプリを使って、独自のアプリ作成可能です。
教えてくれと聞きに来た人、その後アプリを作り運用している人の共通点です。
後で述べる「機械設備名の統一」等は、ノーコードアプリですと、自分で項目追加・変更を簡単にすることができます。
※プログラムの勉強などしたことにない59歳の私でもノーコードアプリは作成できます。(2023年5月現在)
PC画面の配置は違いますが、考え方は、エクセル関数です。
蛇足ですが、動画編集アプリも似ています。各素材=パーツを準備して繋ぎ合わせる作業です。
検証はしていませんが
Instagramでリール投稿出来る人も、ノーコードアプリは対応可能かもしれません。
モバイル対応が必須
次に、モバイル対応が必須です。
※モバイル=持ち歩ける、携帯できる、移動可能である
スマートフォンやタブレットを利用している社員スタッフが、いつでもどこでもアプリにアクセスできることが求められます。
面積の広い工場で電波状態が悪い場合は、キャリアにレピュター設置をお願いしましょう。
スマホのモバイル環境が整うと作業中に発生したデータや問題を即座に入力できます。
ラインの異常個所やセンサーデータ―値をスマホで確認し、適切な対策すぐに取ることが可能です。
さらに、データの統合性や長期化が重要です。
過去のメンテナンス履歴や障害パターンを認識し、将来のトラブルを予測することが可能になります。
500件程度の入力からトラブル予測が可能になり始めます。
メンテアプリのデータを使ってクロス集計を行いました。
機械設備名の統一が必要なことが分かりました。
入力社員スタッフによって、通称や略式入力になっていました。
現段階でもCSVやエクセルに出力して、並べ替えを行うと機械設備名がデータとして確認することができます。
管理者や現場スタッフは、通称・略称でも頭の中で「翻訳」して理解・判断します。
よって、問題機械設備・部品個所を、瞬時に把握します。
以上のデータは、現場感覚と一致しています。
例えば「D機械のE部品が壊れやすいよね」の感覚とデータが一致します。
データに基づいて
・メンテの優先順位
・メンテの期間設定(時間 稼働時間で行うもの、一定期間で行うもの等)
・事前の部品等の準備(発注、入庫、開封済在庫の出庫残数管理)
・勤務シフトにメンテを組み込み、メンテできる社員育成(メンテOJT実施)
に繋がっています。
勘ピューターとコンピューターのハイブリット型が重要
これまで、ベテラン社員の「勘ピューター」がデータ化されたことで、対応策がどんどん変わり始めています。
部品在庫の管理をアプリ管理にしたいと言い始めます。
(開封済み)部品置き場の置き方、置く量も工夫し始めます。
かつては、特定のベテラン社員だけが、メンテに携わっていました。
現状は、若い社員へもメンテの伝承を行っています。
※(開封済み)部品置き場は、会計・経理上、消耗品等で経費計上済みです。
資産計上しているものは、シビアに管理しています。
(開封済み)部品置き場は、「ぐちゃぐちゃ」が多いです。
スマホ対応のデータベースアプリ導入で工場のメンテナンスが向上しました
X社のA工場、B工場、C工場の事例です。
結論は、
スマホ対応のデータベースアプリ導入で工場のメンテナンスが向上しました。
A工場稼働時間に占める、メンテ不足由来(と思われる)トラブル停止時間が減り始めました。
A工場、B工場、C工場とも移動平均をとって検証中です。
グラフに変化が出てきたのが、A工場です。
B工場、C工場とも変化がないようです。
以上の結果から
・スマホの普及率が40%超
・ライン社員、派遣社員もに使いやすいスマホ設置
・「ノーコード」データベースアプリ導入
勘ピューターとコンピュータデータの相互確認
廃棄ロス、残業削減、稼働時間UP(稼働率向上)しました。
スマホを40%超普及させて、ノーコードアプリを導入し、メンテアプリを作成しました。
A・B・C工場の各種指標の移動平均を見る限り(導入前、導入後)
A工場は、廃棄ロス削減、残業等削減、稼働時間UP(稼働率向上)に繋がっています。
質的変化は、DX化によって、40代以下が様々チャレンジする雰囲気になってきました。
B・Cは、旧来のままのようです。
以上を参考に各社DX化に取り組みましょう!
今後、DX化した企業様の取材記事も掲載予定です。
お楽しみに!
編集後記
私は、2022年秋ごろまで、30代以下社員のPC(キーボード)不慣れを嘆いていました。
相関係数が計算できる「CORREL関数」を教えていました。
ところが、キーボードが苦手で、エクセルの立ち上げや基本的操作に時間をさかれました。
「CORREL関数」を教えるには基本PCスキルが低く時間が足りませんでした。
「今の若い者は・・・」と嘆いていました。
ところが、今回の検証を行ってみて反省しました。
30代以下社員は、スマホが「日常」「身近な道具=ツール」です。
30代以下社員に合わせる必要があると気づきました。
ひょっとすると40代以下かも知れません。
スマホで「入力、検索、確認」出来るアプリを導入すると、大きく会社が変わりました。
医療介護、工事関係は、タブレットの普及率が成功のポイントのような気がします。
※比較検証作業が出来ていない為、感覚的です。
一方、経営者、管理者はPC世代です。
アプリやシステムも、PC中心です。
両方を満たすアプリ導入が成功ポイントです。
PCアプリ、エクセル管理中心の企業経営者や管理者から嘆きの声が聞こえてきます。
「新入社員、中途社員でPC操作(キーボード)が出来ない社員が多く苦慮している」とです。
PC世代は、PCが最先端ツール(道具)です。
スマホ世代は、スマホが最先端ツール(道具)です。
約30年前私が新入社員の時「そろばん」が日常ルーツ(道具)でした。
マイコン、ワードプロセッサー、富士通親指シフト、NEC98、MS-DOS
ロータス123からエクセル、シャープのザウルス (Zaurus)
1985年にWindows 1.0 2023年Windows11 チャットGPT 時代とともに変化しています。
2023年以降チャットGPT対応アプリ、AI対応アプリが爆発的に増えます。
新入社員、中途社員採用のマーケティングツールもInstagramです。
Instagramリール求人も行っていると企業は採用が順調のようです。
私は、Instaダンス採用と言ってます。2023/5 私の中でトレンドです。
私も含め「今の若い者は・・・」と嘆く前に、最先端ツール(道具)に関心を持ってみましょう!
また、PCキーボードが使えない世代は(団塊の世代以上)
・スマホアプリ100本特訓をして感覚的に理解できるよう努力するか
・DX化に関わらないことか
・DX化はスマホ世代に任せること
が、企業の成長につながると判断します。
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