vol207.交叉比率(交差比率)を戦略的に使う

粗利益率×商品回転率 の算式で求められる。
これまで、何回か事例で述べたが応用はたくさんある。
業種業態によっては、粗利益率を限界利益に変え計算しても使える場合がある。
商品回転率を単品とはせず、商品群でとらえることもできる。
また、
セットで1商品のようは場合もある。
配管と継手(ツギテ 結束部材)
管は、比較的安価であるが、結束部材とセットにすることにより
単価、粗利益率は向上する。
管材の商品回転率は総じて高いが
継手の商品回転率は、比較して低い。
両方セット販売により、粗利益率と商品回転率が
確保できるケースがある。
これに、付帯工事もセットして粗利・限界利益の計算すると
極めて高い、「優良商品」となる。
かなり応用になるが、
新車は大幅に値引いても、トラックの毎年車検+保険+リース手数料を
トータルでみると、粗利益率が高くなり、回転率も良くなる。
トラックは、数年に1回の購入であるが、車検+保険は毎年
つまり数年に1回よりも1回であるが回転率が良いというものになる。
走行距離に応じて、部品+工賃も発生し
交叉比率は更に良くなる。
これを、会計年度単位で捉えるか、会計年度を越えても
戦略的に捉えるかで、大きな違いが出てくる。
乗用車の場合、
ある一定確率で、新車販売するが、車検、保険は他社へ流れるケースがある。
車検、保険を獲得するための営業経費を計算すると
オイルやウィンドウォシャー液をタダにしたほうが、安くなるケースがある。
また、車検入庫を営業マンに電話させるよりも
コールセンターで一括受付したほうが、全社営業効率を増すケースもでる。
新車・中古販売時に、車検やサービス入庫はコールセンターから
ご案内させますのでよろしくお願いしますとアナウンスする。
購入後、1か月目 コールセンターから「いかがですか?」コールを入れる。
1回の電話は、原価で200〜500円前後(人件費+設備等)。
電話パターンを決め、コールすることにより
入庫確率が2倍になれば、営業マンを雇うより、はるかに安く効率的
その上、顧客満足度の高いセールス・サービスが可能になる。
入庫率アップによる「粗利益率」と「工場稼働率」「部品回転率」などを組み合わせると
結果、高収益体質へ大きく舵をとることが可能となる。
交叉比率(交差比率)を計算式として使うよりも
戦略構築に活用することを提案する。
戦略構築に使うことにより「ブルーオーシャン戦略」も可能になる。
レッドオーシャンの価格競争で苦しんでいる企業は
以上を踏まえ、戦略構築ねがいます。
会計の計算式もこんな使い方をすると、とても楽しくなります。

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