vol157.交差比率(交叉比率)を使った商品戦略の基本

交差比率(交叉比率)とは、
粗利益率×棚卸資産回転率にて求められます。
粗利益率10%のA商品
粗利益率40%のB商品
どちらが業績(経常利益)貢献しているでしょうか?
※売上高総利益率で計算する場合もある。
  しかし、商品毎に売上高総利益率を算出している企業が少ないので
  粗利益率にて説明
(つづき)
この条件だけでは判断できません。
ここに棚卸資産回転率(在庫回転率)を掛け算して求めます。
A商品 粗利益率10%×棚卸資産回転率12回転=120
B商品 粗利益率40%×棚卸資産回転率 1回転= 40
棚卸資産回転率の算式は
売上高÷棚卸資産 単位 (回)
※注意 棚卸資産回転期間の算式
365÷棚卸資産回転率 単位 (日)
 12÷棚卸資産回転率 単位 (月)
(つづき)
粗利益率は低いが、毎日売り切れる商品、毎月コンスタントに販売できる商品が
あればその商品在庫への投資をする。
つまり、販売&在庫投資効率が良いのでモット沢山販売する方法を考え実行する!です。
B商品は粗利益40%と販売できれば儲かるのですが、1回転では
販売効率&在庫投資効率が高いとは言えません。
各会社 限られた在庫スペースです。
物流も発達しています。
自社で持つべき在庫は、交際比率が高い商品へ特化することです。
プラスして、販売構成比も掛け算で計算してみます。
A商品の売上に占める構成比が30%、しかも棚卸資産回転率も良い!
ここに経営資源を投入します。
また、客先ABC分析を実施し、
上位得意先後とに、A商品の販売構成比&交叉比率を求めます。
この作業を実施すると、さらに経営資源投入の重点が見えます!
得意先毎の関係度、物流効率など関係する指標を加えると
戦略=重点が明確になります。
卸売業や小売業中心の指標ですが、アレンジの仕方では
サービス業、製造業、建設業でも使うことが可能です!
棚卸資産回転率を業種業態ごとの主要な指標に変えればよいだけです!
設備投資と売上=設備稼働が重要な業界、業種業態ではこの指標をアレンジして
計算しましょう!
また、製造工程のリードタイム(在庫・仕掛商品)などで判断するケースもあります。
戦略の基本で「重点商品」「重点製品・サービス」を決める際に
私は、この手法を用います!
交叉比率を使っていない企業は、商品と各「投資」にミスマッチが生じています!
根拠の少ない、無駄な投資で終わっているケース、導入しても稼働率が少ないケース
在庫しているがスリーピング、デットストックに陥っているケース。
強い商品(製品・サービス)は、「交叉比率」の高い商品です。
同時に、ライバル、自社の経営資源と勘案して
どのように「交叉比率」の高い商品を育成するかです。
「交叉比率」経営を実行しましょう!!
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